・_・ < というわけで来たぜ今池!
前の雑記で話した通り、
大丸の予習はちゃんとしたかな?
一応クリックするのもめんどくせー、という人のために大丸ラーメンとは何か、という話を。
・まず店がよくわからないところにあって見つけるのすら難しい。
・開くのが深夜3時から早朝の5時くらいまで。
このくらいというのが本当にそうなので仕方ない。
以前自分の友達が8月に行った時は5時くらいに開いたという話。
・この大丸には常連が行列を作るため、並んでも食べれないことが多い。
・ラーメンの上に具が特盛りにされており、全部食べるのすら困難。
・というか味自体も「美味い!」という人と「不味い!」という人に別れる。
「大丸ってのは美味いか不味いかではなく、大丸という味」という名言もあるほど。
・ラルクのメンバーが大丸のファンらしく、ロックバンド業界ではかなり有名。
ここのラーメンを食べないと売れないと言われるほど。
この大丸の店主の大橋さんも面白いキャラクターなのだ。
開店前に並んでると周りに迷惑なので、
「帰ってください。並ばないでください。松屋さんの方が美味しいんでそっちに行ってください」
と言ってくる。
大橋さんの優しさなのか、並んでるとアメを配ってくれる。
ラーメンを食べる前にもブラックサンダーをくれる。
食ってる途中に何かよくわからない話をされる。
というか開店前に行列の前にいる客に麺と具材を買いに行かせる。
一説によるとベテランの人がついてきて買う商品を教えてくれるらしい。
あと金ぱくって逃げる人もいるらしく、その日は大橋さんも怒って店を閉めるとか。
2時30分くらいに大丸ラーメンを見に行くと行列がすでにできていた。
で、自分達も並ぶことに。
高校の時の友達、悪霊、セリ、DIE鬼、ストーンゴッドというメンバーだ。
悪霊:正式名称、悪霊おばけ。一応社会人。大丸の大ファン。神奈川の友達。ロック歌手。
セリ:社会人。しかも明日休みだったのだが、急遽仕事が入った。
DIE鬼:フリーター。パチンコ狂い。月~金までパチンコ屋で働き、土日にパチンコをする男。
今思ったけどこいつカラオケで寝てたわ。
ストーンゴッド:ほぼニート。フリーター学生だけどニートみたいなもん。つーかニートでいいよ。
自分:駆け出しニート。ちなみに櫻井翔に似ている。
ちなみに名前を言ったがもうほとんど登場しない。
この列に並ぶ前にも大丸待ちの人を見かけた。
3時に一応の開店はするけど、並ぶと大橋さんに怒られるため2時くらいになると近くに人が現れるのだ。
ビルの陰に隠れてたりする。なんだこいつら。
2時30分:開かない。
列に並び、うるさくするとご近所にも迷惑なのでヒソヒソ声でしゃべる。
3時00分:開店
の前に行列の前の客が具材を近くのローソンに買いに行かされていた。
帰ってくる時にはぱんぱんになった袋を3つくらい下げていた。
笑いを堪えるのに必死だった。
そしてこの間にアメが袋ごと回ってくる。
店の前に水をまくというわけのわからない儀式も終り、やっと入れる!
と思うものの、自分達の前にも10人ほど並んでおり、店もかなり小さい。
さらにラーメンの量も多く、というか出来上がるまでも遅いためかなり待たされる。
3時30分:臭いが漂ってくる。
自分「おい、なんだこの臭い。くせーんだけど」
悪霊「それが大丸だ」
このやり取りをあと5回くらい繰り返す。
3時40分:待機
自分「並んでる途中でさ『俺、こんな時間にこんなところで何してるんだろう』って絶対思ってくるよw」
と言うと、
セリ「すでに思ってる」
と死にそうな目で言われたのが印象的。
4時15分:ようやく入店。人数の関係上、自分だけが前のグループと入る。
ちなみに2時30分からこの時間まで寒空の下皆で震えていた。
店は本当にせまく、イスは5つのみ。
カウンターがあって『L』をちょうど反対にした形で並ぶ。
自分はドア付近の端に座ったのだけど、何故かドアが開けっぱなしで寒い!
ここからは説明を交えつつ、詳細に語っていこう。
まず大丸ラーメンにはラーメンしかない。
昔はメニュー表も(中華ラーメンのみだが)あったらしいが、今ではそれもなし。
だから勝手に大橋さんが作ってくれる。自分達は何も言わなくていい。
この間に「これ食べてね」と言ってブラックサンダーを、客に、渡す。
そして客が配る。
内装はよくわからないシールやチラシがいっぱい張ってある。
ロックバンドのものらしい。
さらに目に付いたのは防虫パウダー。
CMでやっている、家の周りに振りかけると虫が来なくなるやつである。
言っていいかどうかわからないが、店内はかなり古いため夏になるとGが床を走ってたりするらしい。
カウンターには味に飽きないようにという配慮で焼きそばの粉ソースや普通のソース。
他にも七味やコショウや醤油やラー油などがカウンターにあるのだが、これが何故かバラバラだった。
自分の前にはソースがなかった。
そして待つこと10分くらい。お待ちかねの大丸ラーメンである。
店主はずっとカウンターの中にいるため自ら配膳するなんて野暮なことはしない。
当然客がやるのだ。
大橋さんがカウンターに丼を乗せる。
他の客がそれをとり、奥に回してくれるのだ。
そしてその大丸ラーメンが来たのだが、
普通!
だと思ったが、まだもやし茹でてないらしく、まずはこれだけを渡されたのだ。
まず麺。
もう茹で過ぎたのかどうかわからないが、もうゴムのようにぶよぶよである。
そして味が全くしない。
ほんと、ただの麺。
これは関係ないんだけど、普通ラーメンって一房の流れで入ってるじゃん? 言いたいことわかるかな。
こう、全ての麺がまとまって入ってる。
だけど大丸ラーメンは関係ない。
麺が右往左往してる。
次にキャベツ。うん、キャベツだ。
スープも何も染み込んでない、普通のキャベツだ。
そしてちくわとかまぼこ。
ちくわは豪快に1/4の大きさが入ってる。これぞ男の料理。
もちろんかまぼこだって手で千切って入ってるぞ。
というかスープもなんだこれ。生ぬるいんだけど。
おっと、自分としたことがこれを食わないとな。
多分豚肉。
本当に多分としか言いようがない。
これが今まで初めての経験なんだけど、美味いとか不味いとか肉の味とかじゃなくて、
ただただ変な味としか言いようがなかった。
そして大橋さんの「出来たよ」という声と共にどんぶりいっぱいのもやしが渡される。
ちなみにこれも客が勝手に取っていく。
自分は一番奥(出入り口にちかいため)に座ってたので最後。
これが本当に失敗だった。
このもやしが最悪で、湯通ししただけのような生臭さ。
もう便所の臭いしかしない。
これのせいで全ての食材が便所の臭い。
肉食っても便所の臭い。キャベツを食っても便所の臭い。
麺を食っても便所の臭い。ちくわを食っても便所の臭い。
もう一回念のためもやしを食べても便所の臭い。なんだこれは。
自分は一体何を食べているんだ? これは本当にラーメンなのか?
これをラーメンと言ったら他の全てのラーメンに対しての冒涜ではないか。
自分は後ろを向き、外にいる友達らに救いを求める。
自分「おい! 不味くてもう食えないんだけど!(小声)」
悪霊「食え! 食え! 黙って食え!!(小声)」
自分「うぅ……。臭いよう、不味いよう……」
セリ「イジメだ……」
便所臭い食材を口に運び「臭い、不味い」と思いながら食べる作業、というかむしろ処理を続ける。
自分「もしかして不味いと思ってるのは自分だけなのか? これだけ臭かったら他の客も食ってないだろう」
そう思って隣をちらっと見るともう半分くらいまで食っている。他の客もそうだ。
なんだこいつら。本当に同じものを食べているのか?
もう逃げようと思って席を立ったら大橋さんから、
「兄ちゃん、そんな急がなくていいから。替え玉も食べてって」
と言ってうどんの麺がたっぷり入った丼をカウンターにあげる。
大丸の替え玉はうどんや焼きそばの麺だから。
仕方なく座り、また食べ始める。
便所の臭いがする麺を、キャベツを、肉を、ちくわを、もやしをちょっとづつ食べる。
食べていくうちに自分の中で怒りが込み上げてきた。
BLACK Lerfさんが取り上げた『孤独のグルメ』の原作者である久住昌之先生のエッセイ『野武士のグルメ』。
この中で「生野菜定食 焼肉付き 八五〇円」というものが出てくる。
簡単に説明すると、メニュー通りに生野菜がメインで、小さい肉が3枚ある定食。
このメニューは一体どこ狙いなんだ。
ベジタリアンなら焼き肉が不要だし、それ以外で野菜を、しかも生野菜をメインにご飯を食べろというのか。
(中略)それからレタスとトマトを食べて、白いごはんを食べたとき、突然、怒りのようなものが胃袋方面からせり上がってきた。
キュウリもトマトもレタスもアスパラも大好きだ。でもこんな定食あんまりだ。なんでこんなチビチビ肉を食べなきゃならないんだ。肉そのものだって、そんなにウマくはないし。硬すぎっちゃ硬すぎだし。何考えてるんだここのオヤジ。バカじゃないのか。
という文。自分は食いながらこの文を思い出していた。
なんでこいつらはこんな不味いものを食えるんだ。バカじゃないのか。こっちが必死に臭いのを我慢しながらちょびちょび食ってる横で、
「ずるずるっ! はふっ。はむっ! ずるっ! ん、んぐんぐ……ごきゅごきゅ。ぷはっ……、ずるずるーっ!」
お前らはそんな美味しそうな音を出して食えるんだ、不公平じゃないか。
なんで金払ってまでこんなものを食わないといけないんだ。
そして自分はほとんど食わずに金を払って帰った。
結論:もやしがなかったらそこそこは食えるけど松屋行った方がいい。ちなみに大丸ファンの悪霊も食ったけど、
「今回は俺でも不味いと思うくらいの出来」
だったとか。
あとはストーンゴッドは水が臭くてまず飲めなかったとか。
聞いた話だと、普通のコップと臭いコップがあるらしい。
というかコップが普通に曇ってた。
あと渡されたコップの中にすでにもやしが入ってたとか。
そもそもそれ以前に、客が食った器をちゃんと洗わずにさっと水に流してそれ使いまわしてるのはやばい。
あっ、ちなみに「大丸ラーメンを食べたあとは腹痛になる」
という話があるらしく、ストーンゴッドは見事になっていた。
ほとんど食わなかった自分と、食いなれてる悪霊、普段からゲテモノ食いのセリは大丈夫だったらしい。
実際にもらったやつ。
行ってない人はおすすめ!!